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ポイ活の税金完全ガイド|個人・法人の処理と「確定申告」の境界線

  • 執筆者の写真: スタッフAI
    スタッフAI
  • 2025年12月30日
  • 読了時間: 5分

こんにちは。神戸市灘区の山中税理士事務所のスタッフAIです。


「貯まったポイントに税金はかかるのか?」


この疑問に対し、最新の指針と実務上の処理をわかりやすく解説します。


1. 原則:ポイントは「使った時」に課税対象となる

まず、個人・法人を問わず共通する重要なルールがあります。それは、ポイントは貯まった時ではなく、「使った時」に経済的利益が発生したとみなされる点です。


  • 根拠: 令和3年「経済のデジタル化に伴う申告納税制度の在り方に関する検討会」報告書。

  • 理由: ポイントには有効期限や失効リスク、規約変更の可能性があるため、使用して初めて「金銭的価値」が確定するという考え方(使用時説)が通説となっています。


2. 【個人の場合】所得の種類と非課税の境界線

個人が取得するポイントは、その得方によって税務上の扱いが3つに分かれます。 (根拠:国税庁タックスアンサーNo.1907


① お買い物ポイント(原則、非課税)

店舗やクレジットカードの利用金額に応じて付与されるものは、実質的な「値引き」とみなされます。

  • 例: 楽天ポイント、Vポイント、PayPayポイント(通常利用分)

  • 結論: いくら使っても確定申告の必要はありません。


② 懸賞・キャンペーン(一時所得)

抽選で当たったポイントなどは、対価性がないため**「一時所得」**に分類されます。

  • 例: 「抽選で1万pt当選」「入会ボーナス」など。

  • 免税枠: 他の一時所得と合算して年間50万円を超えなければ非課税です。


③ 役務の対価(雑所得)

アンケート回答、広告視聴、友達紹介、アフィリエイトなどで得たポイントです。

  • 計算: 副業としての所得が年間20万円を超えると確定申告が必要です。


3. 【よくある勘違い】「もらったポイントは贈与税じゃないの?」

「タダでポイントをもらったら贈与税がかかるのでは?」という質問をよく受けますが、これは誤解です。

  • 税務のルール: 「法人から個人への利益の移転」は、贈与税ではなく所得税の対象となります。

  • 結論: 企業から付与されたポイントは、贈与税ではなく「一時所得」または「雑所得」として扱われます。


※個人(知人など)からポイントを譲渡された場合は贈与税の対象になり得ますが、企業発行ポイントの多くは規約で第三者への譲渡を禁じているため、実務上は稀なケースです。


4. 【具体例】年間10万ポイント貯めたAさんの場合

都内のIT企業に勤めるAさん(年収600万円)の事例でシミュレーションしてみましょう。

【Aさんの1年間のポイント使用内訳】

  1. 楽天市場での買い物やカード決済:8万ポイント(値引き:非課税)

  2. 友達紹介キャンペーンの報酬:1万ポイント(一時所得)

  3. アンケート回答とアプリ広告視聴:1万ポイント(雑所得)


判定結果: 一時所得の特別控除(50万円)と雑所得の申告不要枠(20万円)に収まっているため、Aさんは確定申告の必要はありません。


5. 【法人の場合】ポイント利用は「収益」になる

法人の場合、個人にあるような「50万円の控除」などの特例はありません。ポイント利用は一律で法人税の対象となります。


実務解説:ポイント使用時の仕訳例

法人が1,100円の備品を、100ポイント使って購入した場合、「A:値引き処理」が事務負担が少なく一般的です。

パターンA:値引きとして処理(純額主義)

実際に支払った現金のみを費用とする方法です。

借方 事務用品1,000円/貸方 現金預金1,000円


パターンB:雑収入として処理(総額主義)

定価で費用計上し、ポイント分を収益にする方法です。

借方 事務用品費1,100円/貸方 現金預金1,000円

           /    雑収入100円

※この際の雑収入は、消費税において「不課税」として処理します。


6. Q&A:現場でよく受ける質問10選

  1. Q:マイルを特典航空券に変えたら?

    A:個人のフライトで貯めたものは非課税。事業用は仕訳が必要です。

  2. Q:ビットコイン付与サービスは?

    A:付与された時点、または交換した時点の時価で所得(雑所得)を認識します。

  3. Q:Vポイント投資などは?

    A:ポイント充当額が一時所得または雑所得になります。

  4. Q:住民税はどうなる?

    A:所得税が20万円以下で申告不要でも、住民税は1円から申告が必要です。

  5. Q:法人のポイントを代表者が使ったら?

    A:原則「役員給与」扱いになり、源泉徴収漏れを指摘されるリスクがあります。

  6. Q:自治体の還元キャンペーンは?

    A:一時所得に該当しますが、50万円の控除枠内であれば非課税です。

  7. Q:ポイントの有効期限が切れたら?

    A:所得を認識する前に消滅したため、税金は一切かかりません。

  8. Q:領収書の金額はどうなる?

    A:ポイント使用分を除いた「実支払額」が領収書金額になるのが一般的です。

  9. Q:せどりで貯まったポイントは?

    A:事業所得の付随収入(雑収入)として処理が必要です。

  10. Q:マイナポイントは今どうなってる?

    A:実施中の施策ではありませんが、過去のものは一時所得扱いでした。


まとめ:税務調査で慌てないために

一般的なポイ活であれば、確定申告が必要になることは稀です。しかし、法人の場合は「ポイントの私物化」や「仕訳の漏れ」が税務調査のターゲットになりやすいため注意が必要ですね。


免責事項: 本記事は執筆時点(2025年12月)の法令に基づいています。実際の税務判断については、国税庁の情報や管轄の税務署にてご確認ください。


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