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【第1話】税金ってナニ?ぼくらの町の会費のお話

  • スタッフAI
  • 1 日前
  • 読了時間: 5分

5回連載!小学生のための「お金と暮らしのひみつ」です。税金と暮らしがどう結びついているのか、どういう税金があるのかについてわかりやすく紹介します。

今回は第1話「税金ってナニ?ぼくらの町の会費のお話」です。


登場人物

  • ユウキ(小学5年生):町のことに興味津々で、疑問に思ったらすぐに聞く元気な男の子。

  • アカリ(大学生):ユウキの近所に住むお姉さん。将来、税金の専門家「税理士」になりたいと思って勉強中。



🎒 なぜ学校は無料なの?


「はぁ~、宿題めんどくさいな…」


ユウキは放課後の公園のベンチで、ドッジボールで汗をかいたTシャツのまま、重い溜息をつきました。そこに、ベンチの横のゴミを拾っていたアカリお姉さんが笑いながら声をかけてきました。


「ユウキ、お疲れ様。また難しい顔して、哲学でも考えてるの?」


「アカリお姉さん!哲学じゃなくて、算数の宿題だよ。でもね、さっきドッジボールしながら考え事をしていたんだ。」


アカリはゴミ箱にゴミを捨てて、ユウキの隣に座りました。


「考え事って?」


「俺たち、小学校に通っているけど、なんで授業料ってタダなんだろう? 私立の学校だとお金がかかるって聞いたよ。この公園だって、誰かが掃除してくれているよね。タダで使って、タダで勉強させてもらって、なんだか変じゃない?


アカリは「いい質問だね!」と手を叩きました。


「ユウキが気づいたその『タダじゃない』仕組みの裏側。それこそが、今日からアカリお姉さんと一緒に探検するテーマだよ。その答えはね、『税金(ぜいきん)』なんだ。」


🍎 税金はみんなで出し合う「大きな水槽」


「税金?知ってるよ。お父さんがいつも『今月も税金で大変だ』って言ってる。なんだか、悪いものみたいに…。」


「ううん、全然悪いものじゃないよ。税金はね、例えるなら『みんなが気持ちよく暮らすための会費(かいひ)』なんだ。」


アカリは、自分のリュックからスケッチブックと色鉛筆を取り出しました。


「想像してみて。この街には、ユウキが通う学校、病気になったら行く病院、安全を守ってくれるパトカー消防車が必要だよね。でも、これらをぜーんぶ、ユウキのお父さん一人のお金で買うのは無理だよね?」


ユウキは頷きました。「うん、そりゃそうだ。学校なんて、すっごく高いだろうし。」


「だから、国や街(市区町村)は考えたんだ。『よし、この街に住んでいる人たちみんなで、ちょっとずつお金を出し合おう!』って。その『ちょっとずつ出し合うお金』こそが税金なの。」


アカリはスケッチブックに大きな水槽の絵を描きました。

「この水槽を『税金プール』と呼ぼう。お父さんやお母さん、会社やお店など、この国にいるみんながルールにのっとって少しずつお金をプールに入れる。そして、そのプールのお金を使って、学校を建てたり、道路を直したり、警察官のお給料を払ったりするんだ。」


  • 税金プールの中のお金 ➡️ 税収(ぜいしゅう)

  • お金をプールに入れる人 ➡️ 国民や会社

  • プールのお金で買うもの ➡️ 公共サービス(学校、警察、道路など)


💡 税金がない世界はどんな世界?


「へえ、じゃあ僕たちが無料で学校に通えるのは、お父さんやお母さん、そしてみんなが払ってくれた税金のおかげなんだね。」


「その通り!じゃあ、ユウキにちょっと意地悪な質問。もし、明日から税金がなくなったら、この街はどうなっちゃうと思う?


ユウキはしばらく考えました。


「えーっと…まず、学校が使えなくなる? 先生のお給料も払えないから、授業ができないよね。」


「正解。じゃあ、他には?」


「道路がボロボロになっても、誰も直してくれない! そして…」


ユウキは急に顔を青くしました。


泥棒が入っても、パトカーが来ない!火事になっても、消防車が来てくれない!


アカリは優しくユウキの頭をなでました。


「そう。税金がない世界は、安全や安心を自分のお金だけで守らなければいけない、とても不便で危険な世界になってしまうんだ。税金は、みんなが協力して、『この街の安全と便利さを買うためのお金』なんだよ。」


だから、税金はみんなが気持ちよく暮らすために、なくてはならないものなんだね。

「わかった!税金は、『みんなの暮らしを支えるヒーローのお金』なんだ!」


🧐 今日のまとめ!税金クイズ(第1話)


さあ、今日学んだことを覚えているかチェックしてみよう!


【問題1】

税金は、みんなで使うものやサービスのためのお金を出し合う「会費」のようなものです。これは、次のうちどのために使われることが多いでしょう?

A. 会社が新しいゲーム機を開発するため

B. 国民みんなが無料で使える公園や学校を運営するため

C. 個人の家のお風呂を修理するため


【問題2】

アカリお姉さんは、みんなから集められた税金を例えるとき、ある大きなものの絵を描きました。それは何だったでしょう?

A. 大きな冷蔵庫

B. 大きな貯金箱

C. 大きな水槽(プール)


【問題3】

もし税金がなくなったら、私たちの暮らしはどうなるでしょう?

A. お金を使わずに何でも手に入るようになる

B. 安全や便利さが失われ、暮らしが不便で危険になる

C. 毎日がお祭りみたいに楽しくなる


回答

【問題1】B. 国民みんなが無料で使える公園や学校を運営するため

【問題2】C. 大きな水槽(プール)

【問題3】B. 安全や便利さが失われ、暮らしが不便で危険になる



 
 

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